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未来のハンドボールのGKを育てる: 小学生指導の3つのコツ

目次

結論:小学生ハンドボールGK育成の3つのポイント

①楽しさを最優先にした指導の重要性

何よりもこれが重要です。

ハンドボールに限った話ではないですが
スポーツにおける選手の育成では、
楽しみを感じながら学ぶことが
非常に重要です。

特に
ハンドボールのGKは特殊なポジションです。

・スキルの難易度が高いこと
・孤立したポジションであること
・怖さと対峙しながらプレーすること
・失点という失敗が前提にあること

難易度の高さやプレッシャー
孤独感、怖さによるストレスによって
継続することが難しいポジションです。

これらのことから、
GKに対して”楽しさ”を指導者が提供することは
長期のGK育成において
第一優先すべきだと考えています。

楽しさはモチベーションを高める

楽しさは、選手が練習を続けるための
強い内発的動機付けとなります。

技術向上への道は指導者が伝えた内容を聞いた
「選手」が切り開きます。

楽しい環境では、
選手は新しい技術を学ぶことに対する
積極的に挑戦する姿勢を育てることができます。

わかりやすく言えば
好きな教科と嫌いな教科では
宿題や勉強の取り組むマインドが変わり
顕著にテストの結果につながります。

ハンドボールが楽しく、好きでもらうことが
長い間続ける同期に繋がり
自らハンドを学ぶ積極的な姿勢になり
上達への近道になります。

楽しさは生涯スポーツの発展につながる

上記の内容と被ってしまいます。

子どもたちがスポーツを楽しむことができれば、運動することが生涯を通じての習慣となる
可能性が高まります。

この習慣は、1人の人間として
身体的および精神的健康に
長期的な影響をもたらします。

ハンドを長く続けてもらうことは
プロでも、アマチュアでも関係なく
将来のハンド界の発展に繋がります。

プロになれなかったとしても
観客やスタッフ、指導者として
違う立場で関わり発展させていきます。

少しドイツの時の余談です。

また、ドイツの契約したチームのオーナーは
元々はプロを目指していたがなれなかったことが
きっかけで引退しました。

しかし、ハンドが好きだったため
起業し、会社を発展させて、
自分のチームを作りました。

ブンデスリーガの世界最高峰と呼ばれる理由は
リーグの競技力の高さもありますが
ハンドに関わる人数や
ハンドの未来に投資する会社の数が違います。

その多くは選手として
プロになれなかった、または引退した人が
関わったり、運営してる会社です。

楽しさというのは
ハンドに関わる数を増やします。

だからこそ、ハンドに対する第一印象が大事です。
楽しい!と感じた印象を変えるのは難しいです。

何よりも楽しさを優先して上げてください。
その指導が未来の日本を作ります。

② コーディネーション能力を伸ばす

コーディネーション能力とは、簡単に言えば
身体のさまざまな部位を効果的に使って
動作する能力のことです。

特に
ハンドボールのGKを目指す小学生にとっては、
基礎となるコーディネーション能力を
育てることが、上達の鍵となります。

コーディネーション能力を育てることは
反応速度 ・バランス
敏捷性 ・安定性 などなど

位置取り、構え、止め方の
3つのスキルに直接影響することが多いです!

それが理由で、自分がアランマーレに入団した
2021-22SeasonのGK練習の9割は
Coordination系のTRをしました。

実業団含めてどの年代でもやるべきTRです。
具体的な練習はこんな感じ!

ただ、自分がここで強調して
小学生カテゴリーでこの能力を鍛えてほしいと
言うのは以下の3つの理由があります。

①コーディネーションが一番伸びる時期

「スキャモンの発達曲線」から
小学生の時期には、神経系が急速にのびます。

これを「運動のゴールデンエイジ」と
呼ぶこともあります。

この神経系は、
子どもたちは新しい運動スキルを
より効率的に学ぶことができるようになります。

スキャモンの発育曲線については
こちらの内容をご覧ください!

横山医院ブログ
スキャモンの発育曲線から考える小中学生のトレーニング方法 - 横山医院ブログ 横山医院は、横浜市保土ヶ谷区にて患者さんが安心して在宅療養をおくれるように、かかりつけ医として、内科・整形外科・外来診療を始めとした訪問診療(往診)を提供してい...
https://clinic-yokoyama.com/blog/3109-2/

スキル習得の速さ

コーディネーション能力が高いGKは、
新しい技術や戦術を習得する際の
学習/習得速度が速くなります。

身体の使い方を理解し、
効率的に動かすことができるため、
指導者からの新しい指示や技術を
素早く自分のものにすることができるのです。

簡単に言えば、運動神経の良い子です。
1/10を伝えたら、自分のスキルにしてしまう
この感覚は自分よりも指導者歴が長い方の方が
体験したことがあるかと思います。

序盤でも述べました!

スキルの難易度が高いこと
・孤立したポジションであること
・怖さと対峙しながらプレーすること
・失点という失敗が前提にあること

GKとしてさらに
高度な技術や戦術を身につけるためにも、
若いうちからコーディネーション能力を
鍛えておくことが上達には必須です。

メージしたことを体現できる能力の向上

コーディネーション能力が鍛えられると、
ゴールキーパーは頭の中でイメージしたプレーを
動きとして正確に再現できるようになります。

これは、試合中に瞬時に最適な判断を下し、
それを即座に動作に変換する能力が求められる
GKにとって、非常に重要なスキルです。

例えば、

自分の中で形成したプレーのイメージを
体で表現することができれば、
より高度な技術や戦術も自然と身に付け、
実践で活かすことが可能になるでしょう。

また、プレー表現するための
体の動かし方で「再現性」が生まれます。

③挑戦する環境を整える

安全な環境を提供する

安全な環境の提供は、
選手が失敗を恐れずに挑戦し続けるための
基盤を作ります。

ここで言う安全な環境とは、2つ要素があります。

  1. 物理的な安全
    子どもたちが遊んだり学んだりする場所は、
    危険がないことが前提です。
  2. 精神的な安全
    失敗しても大丈夫だと感じられる
    環境を作ることが重要です。

    失敗を経験しても、
    そこから学べることがあると伝え、
    前向きなフィードバックを提供します。

リスクを背負い、挑戦をすることは
成功と失敗という2つの結果がでます。

リスクが大きければ大きいほど
成功というリターンは大きくなります。

失敗のリスクも大きくなるかも知れないが
指導者の皆さんに考えてほしい。

「小学生の失敗って思い出せますか?」

この質問はドイツにいた時に
Uカテゴリーの指導者から言われた言葉です。

「思い出せるけど僅かだし、笑い話にできる」と
答えました。

小学生/中学生の挑戦は、長い目で見れば
成功のリターンが大きく
失敗のリスクが限りなく0に等しいものになります

だからこそ、挑戦をさせるべきだと
ドイツでは教わりました。

ここからは自分の主観が入ります。

挑戦をすることはリスクもあり
選択することに躊躇うことが多いです。

特に日本人は変化するのを嫌うことが多い
保守的な国民性だと感じています。

しかし、考えてもらいたいのは
「挑戦”しない”というリスク」です。

その現状や環境から動かないことには
成長しないというリスクがあると考えてます。

何事も挑戦する。何事も挑戦しないではなく。
小学生年代から、自分で挑戦を選び
そのリスクに打ち勝つための指導の環境を
指導者が作るべきだと考えています。

そこを踏まえた上で
小学生とやるかやらないかを話すのも
ドイツで教えていた時によく伝えていました。

顔面シュート後の精神面への影響

ここは絶対に見て!

GKが顔面にボールを受ける経験は、
指導者が思っている以上に
精神面に影響を及ぼす可能性があります。

トラウマの発生
GKが顔面に強い衝撃を受けると、
その痛みやショックから
トラウマを抱えることがあります。

これは将来的に、ボールが向かってくる状況に
恐怖を感じるようになり、
試合や練習において積極的にボールに飛び出す
プレーが難しくなる恐れがあります。

冒頭でも述べました。

・スキルの難易度が高いこと
・孤立したポジションであること
怖さと対峙しながらプレーすること
・失点という失敗が前提にあること

小学生や中学生であれば
スキルミスで顔面シュートの回数は
かなり多いと思います。

大人でも顔にシュートに当たるのは
痛くて、怖いです。

小学生GKに顔面に当たった時の
衝撃は想像の数倍を見積もっていいです。

→その日はプレーさせない
→脳震盪の可能性を常に懸念する
→本人がGKをやろうと動くまでは
 違うポジションでプレーさせる!

などなどGKの状態を見て
適切に対処してほしいです。

アランマーレでも行っている
恐怖心を煽らない方法として
GK TRで使うボールの種類を変えています!

通常のボールではなく
柔らかく、小さいボールを使います。

長期的な視点で見るGK育成の重要性

技術はいつでも身につけられる

GKとして必要な技術や戦術は、
時間をかけてじっくりと学ぶことが可能です。

小学生で全てを覚えるどころか
そもそもGKについて教える必要もないです。

選手が小さい頃からGKを楽しみながら学び、
徐々に難しい技術に挑戦していくことで、
確実にスキルは向上します。

重要なのは、焦らず一歩ずつ前進することです。

スキルの難易度が高いこと
・孤立したポジションであること
・怖さと対峙しながらプレーすること
失点という失敗が前提にあること

実業団のGKコーチ目線で言うのであれば
小学生で教えるスキルの9割は
実業団にくるのには必要ありません。

小学生以降、身長、筋力は大きく成長します。
GKの止めれる要因の6割は身体的要素です。

だからこそ、スキル指導に入るのは
身長がある程度伸びてからすることが
ドイツやハンガリーなどで採用されてる方法です

楽しみながら学ぶ姿勢がプロへの道を作る

スポーツを楽しむ心は、
選手が長くスポーツに取り組むための
大きな内発的動機付けとなります。

特にGKとしてのトレーニングは、
時には厳しいものになることもあります。

むしろ、ほとんどは専門性が高く
独学でできる内容ではありません。

楽しみながら取り組むことで、
持続可能な学習態度を育むことができます。

技術指導の重要性を否定するものではありません

スポーツを通じて様々なスキルや価値観を
身につけることのバランスを考えることが
重要です。

教育者やコーチは、
子どもたちが楽しみながら学び、
成長できる環境を提供することを
心がけるべきです。

まとめ

小学生ハンドボールGKの
育成3つの重要なポイント

「楽しさを最優先にした指導」
「コーディネーション能力の伸ばし方」
「安全な環境の提供」

最も大切なのは、
子どもたちが楽しんで練習に取り組むことです。

楽しさはモチベーションを高め、
スポーツを続けて人生を豊かにすることです。

コーディネーション能力を鍛えることは、
技術習得の速度を上げ、スキルや戦術を
効率的に学ぶ基盤を作ります。

また、子どもたちが挑戦しやすい
安全な環境を整えることで、
失敗を恐れずに新しいことに
チャレンジする姿勢を育てることができます。

このアプローチは、
子どもたちがスポーツを通じて
身体的、精神的に成長するための
強固な土台を築きます。

自分がお勧めする指導方法は
こちらにまとめてあります。

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